ベジガーデン畑楽*きんぺい

金澤金平さん(御代田町出身)
定年退職後に地元の御代田町に戻り、農業を本格的にやるようになった。 以前からネットで珍しい野菜を見つけては週末に地元に帰って栽培をしていた。最初は趣味の延長でやっていた畑仕事も、直売所の立ち上げに関わったり、昔とは変化してきた食文化の流れもあり、野菜の需要も多様化してきた ため、品種や生産量が徐々に増えていった。そして何よりも金澤さんが農業を続ける理由としては人との繋がりである。飲食店やホテルの料理人との出会い、直売所に買いに来るお客様とのやり取り。そのどれもが刺激的であり、会社員時代には味わえない経験ばかりであった。金澤さんのセカンド ライフは今も全盛期を更新しているのかもしれない。

家族や地域との関わりをあたりまえのこととして大切にする金澤さんが見つけた居場所

なぜ故郷に帰って農業を始めたのですか?

東京で働いているときに、一人暮らしをしていた父親の様子を見るため週末ごとに御代田の実家に帰っていました。土曜の朝早く帰って、畑仕事を手伝って日曜の夕方に戻るというよう な生活を送っていましたが定年を迎えたこともあり、本格的に故郷に帰ることにしました。帰ってから最初の1、2 年は前職のコンピューター関係の仕事を探しながら畑仕事をして、御代田の直売所に野菜を出していました。

そんなある日、隣の小諸市で新たな直売所を立ち上げるという記事を新聞で読みました。 自分も立ち上げメンバーに参加して、説明会や会議を小諸市の古民家で行っていました。

話し合いの中で直売所の名前を決めるときに、地域の特性を表す名前がいいと思い、パソコン上に色々な言葉を打ち出し、その中から組み合わせてみました。浅間山の麓で作られた野菜やその土地の風土が直売所から感じてもらえるように「浅間のかおり」と名付けました。

金澤さんの畑がある浅間山の麓、 御代田町近辺は火山灰土で、野菜の栽培にはあまり向いてない土地とされていた。金澤さんの親の代に畑の上層の土を客土で入れ替え、土壌改良をして野菜を栽培していた。近年では御代田町は、住みやすい街として移住者が増え、商業施設や宿泊施設、飲食店も増えてきた。そのような背景が金澤さんの作る野菜や販売方法にも少なからず影響している。

栽培も販売も楽しむことでうまれる繋がり

金澤さんの畑には珍しい野菜が多いですが、これらを栽培している理由は?

東京から毎週帰っている時にも、せっかく野菜を作るなら珍しい野菜を育ててみたくて、インターネットで珍しい野菜や、全国の種屋を調べて種を購入して栽培していました。沖縄や海外の野菜なども栽培しています。

浅間のかおりに納品された野菜。
1袋ごとに貼られた野菜の調理方法。
甘みのあるフルーティーなトウモロコシのピュアホワイトSP柔らかい果皮は生でも食べられる。

試しに作ってみて、この土地との適性や買っていくお客様の反応を見ながら継続して栽培するか決めています。購入される方は、馴染みのない野菜は使い方がわからず手に取りにくいかと思うので、野菜を 買ってもらうための工夫として、 野菜の説明をシールに書いて袋に貼るようにしています。 浅間のかおりは飲食業の方や、県外の方が買いに来ることも多いの珍しい野菜もよく売れます。

 販売先として飲食店やホテル が多いですが、どのようにして繋がっていってるのですか?

1つの品目でも多種を栽培することで畑は彩り豊かな野菜であふれる。

浅間のかおりで繋がった方もいますし、浅間のかおりに納品している生産者さんが紹介してくれたり、知人がSNSで紹介 してくれたのを見て連絡をいただいたこともあります。

ですので、知り合いになった方が「ここでは面白い野菜を作っているよ」と紹介してくれて、それがさらに広がっていっている感じですね。うちでは一つの品目でも、形状や色の違う品種を栽培しているので飲食業の方にとっては魅力に感じるものも多いのかもしれません。

最近では、近所の方が噂を聞いて直接買いに来てくれるなんていうこともあります。ちょっと変わった方法ですと、御代田町で開催されるウォーキングのイベントで、途中で畑に寄ってトウモロコシを収穫してもらうというようなこともやっています。

野菜がツールとなって知り合うバリエーションが東京にいた時よりも増えたなと感じるようになりました。それが生き甲斐で農業をやっています。ですので、お客様の顔が見られる売り方がいいなと今は思っています。

「ベジガーデン畑楽*きんぺい」という屋号は、農園や農場というほどの規模ではないが、菜園ともまた違う。野菜の庭で楽しく畑仕事をするというイメージで名付けた。この場所で、実験的に多品種の野菜を栽培したり、その日の食材を収穫に来るホテルの料理人と会話をしたり、仲間とイベントに参加して野菜を売ったりもしている 。

ここ数年は、野菜をきっかけに知った安曇野市で作られている竹の粉や、地元のビール工場から出るビール酵母のカスを混ぜ込んだりして、土壌改良もいろいろ試しながらやっています。新しいことにチャレンジする中で、今後は自分の栽培した野菜で加工品を作ったり、直売所やイベントなど地域を動かしていく若い人たちとの繋がりを作っていきたいです。 

農業の魅力としては、衣食住の中で一 番食が重要だと思っているので、それに関わりながら楽しくやっていけるのがいいなと思っています。

ベジガーデン畑楽*きんぺい

  • 基本情報
    • 代 表 金澤 金平
    • 所在地 御代田町
    • M A I L email hidden; JavaScript is required
  • 販売先
    • 浅間のかおり、地元スーパー、直販、飲食店など
  • 取り扱い商品
    • ピュアホワイトSP(とうもろこし)、そうめんかぼちゃ(カボチャ)、黒ピーナッツ、ハラペーニョ、ピー太郎ピーマン、ブラックビューティー(ナス)ほか多数栽培

中島花き園芸

中島 和輝さん(佐久穂町出身)

佐久穂町のシンボルでもある茂来山を背に、祖父の代から3代目となる花卉栽培農家。米農家だった祖父が田んぼを花栽培に切り替えた。そして、父親の代になると町全体で施設を使っての産地化が推し進められ、いつしか町の一大産業になっていった。さらに和輝さんが引き継ぐようになると、世の中の花に対する需要や価値観も少しずつ変わり、多様化してきた。高校卒業後、フラワーデザインを学び、花屋に勤めた和輝さんは、その経験を生かし、栽培だけではなく幅広いニーズへの対応と自分の感性を大切に花の魅力を伝える。新たな世代が繋げる花作りへの挑戦は続く。
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