みやむら農園

宮村大祐さん : 神奈川県横浜市出身。ワーキングホリデーでニュージーランドに2年間滞在。帰国後、長野県南牧村と川上村で2年間農業研修をした後、静岡県浜松市の生活を経て、現在の拠点である長野県南相木村に移住。現在10年目。これまでは海に縁があったが、今は標高1300mにある山村の最奥部でいちご栽培をしている。

程よい距離で人付き合いができる村

南相木村を選んだ理由は?

村の最深部にある設備。澄んだ空気と深い緑に囲まれている。

農業研修をした南牧村周辺で就農先を探していたところ、隣の南相木村がちょうど新規就農の受け入れをしていたので決めました。

海外に2年ほど行っている間に、住んでいた街が都会になりすぎて、人付き合いも遠く感じ、少し住みづらさを感じるようになったのが移住のきっかけでした。元々、人とコミュニケーションをとるのが好きなので、程よい距離で人付き合いができるこの村は、自分に合っていると思います。

いちご栽培を選んだ理由は?

研修していた地域はレタスや白菜などの葉物が盛んでしたが、そのためには、広い土地と色々な機材や設備を用意しないといけないので、それは年齢的にもきついなと思ったんです。

宮村さんが年間を通して1番好きだという光景。花と実がなる初夏の頃。

そんなとき、研修でお世話になった農家さんが、「施設園芸(ビニールハウスなどの施設で育てること)でいちご栽培を始めるんだけど、君もやってみないかい」と声をかけていただいたのをきっかけに、いちごを選びました。

施設園芸は最初の設備代はかかりますが、広い土地を必要とせず小規模でできるので、初めての土地で新規就農する自分にとってはやりやすかったです。

外気温に合わせたハウス栽培

栽培しているいちごの品種と特徴は?

品種はサマープリンセスです。夏でも赤色が鮮やかで、ほどよい酸味を含んだ爽やかな味わいが特徴ですね。秋口には甘味が増してきます。収穫期間は6月下旬から11月中旬になります。

栽培にあたってのこだわりはありますか?

実が傷つきやすいいちご。1つ1つ定寧に収穫されていく。

ハウス内を加温する人もいますが、自分はハウスの外と同じ環境で栽培することにしています。温度差が大きい地域ですが、それに合わせることで苗はゆっくりと成長し、根がしっかりと張った強い苗になります。

また、いちごの品質にもいい影響を与えてくれます。 ただ、気温が上がりやすいハウスは温度管理に気を使いますね。それでも住み始めて10年くらい経っているので、天気や気温の変化にも対応できるようになったと思います。

食べる人のことを考えて減農薬への努力

農業のやりがいは?

ギフト用に箱詰めされたもの。農園オリジナルボックスに詰めて、送り出されていく。

もちろん、品質の良いいちごをお客様に届けられることが喜びですが、最近、地元の南相木村保育園の誕生日会などにいちごを持って行くと、子どもたちが、とってもも喜んでくれるのが嬉しいですね。

この頃は、保育園でもいちご栽培を始めたので、いちご作りの先生として指導したり、園児たちにいちご狩りに来てもらったりして交流しています。 今までは、とにかく出荷することに集中していましたが、最近は、食べてくださる方たちのことを考えるようにもなったので、少し余裕ができたのかなと思っています。

そういった活動を経て、減農薬を心がけるようになりました。例えば、害虫であるハダニに関して言えば、天敵となるものを園内に放つことによってハダニの数は減るので、その分ハダニ用の農薬は使わなくてすみます。
そうやって農薬を極力減らしていく努力をしています。

品質だけではなく、安全安心の面でも、自分が責任をもって出荷できるものを作っていきたいと思っています。


みやむら農園

  • 基本情報
    • 代表 宮村 大祐
    • 従業員 3名
    • 所在地 長野県南佐久郡南相木村1900-3
    • Mail : email hidden; JavaScript is required
    • Tel : 090-4157-2854
    • FAX : 0267-78-1688
  • 取り扱い商品
    • サマープリンセス
  • 販売先
    • いぬコロ市場(南相木村)、インターネット販売、飲食店、他
  • ホームページ
2018年11月11日